
パラグアイの伝統工芸 豆知識
ニャンドゥティ、ご存知ですか。
南米パラグアイに、「ニャンドゥティ」と呼ばれるレースがあります。
繊細で、円形や多角形に広がっていく独特のかたち。一度見たら、なぜか忘れられない模様です。
この名前の意味を知ると、もう一度その布を見たくなるかもしれません。

その名前の、意味
「蜘蛛の巣」という意味でした。
ニャンドゥティ(Ñandutí)は、パラグアイの先住民族グアラニーの言葉で「蜘蛛の巣」を意味します。
中心から放射状に糸を張り、その上に円や星、花の形を少しずつ編み込んでいく技法は、なるほど、朝露をまとった蜘蛛の巣によく似ています。
ひとつの模様を仕上げるのに、何時間、ときには何日もかかる。細い糸を指先だけで捌いていく、静かな手仕事です。

成り立ちの、物語
海を渡ったレースが、グアラニーの手で生まれ変わった。
ニャンドゥティのルーツは、スペインのカナリア諸島に伝わる「テネリフェレース」にあるとされています。植民地時代、大西洋を越えてパラグアイに持ち込まれたこの技法が、先住民グアラニーの色彩感覚や自然観と出会い、長い時間をかけて独自のレースへと変化していきました。
現在ではパラグアイの首都アスンシオン近郊、イタグア(Itauguá)という町が名産地として知られ、毎年ニャンドゥティを祝う祭りも開かれています。2012年には、パラグアイの国の無形文化遺産にも登録されました。
海を渡ってきた技術が、別の土地の感性と混ざって、新しい表現になる。ニャンドゥティは、そういう布です。
一針ずつの時間が、布の上に残っている。
ここまで読んだあとに、もう一度ニャンドゥティの布を眺めてみてください。
一枚のレースに、どれだけの手の動きが重ねられているか。そのことが、少しだけ想像できるようになっているはずです。
ニャンドゥティを、暮らしに。
ニャンドゥティの品々
2 カラー対応
2 カラー対応
4 カラー対応
蜘蛛の巣という名前の、柔らかさ。
蜘蛛の巣と聞いて、最初に思い浮かべるイメージと、実際のニャンドゥティのあいだには、静かなずれがあります。
強くて、繊細で、どこか祝祭のような明るさがある。パラグアイの女性たちの手から手へ渡ってきた、小さな宇宙のような布です。




























